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by holistic-medicine | 2012-06-12 10:36 | 中部支部
中部シンポジウム2012 ~報告~
2012年6月10日於:ウィルあいち(名古屋市東区)
中部シンポジウム2012「いのちの主旋律
【シンポジスト(左から)】
長谷部茂人(進行)・山折哲雄・まどか庸代・樋田和彦・堀田由浩・小出宣昭・川崎嘉子
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■■■診療の科目に覆いかぶされた患者たちは、自身の病のゆくへに翻弄されている。あるべき医療の姿を医療者がきちんと描き、患者さんのための心身のフォローがなされなければならない。(樋田)

■■■初期のがんなのに、「末期に違いない」と思い違いした患者さんがいた。治療も完璧で予後の心配はいらないと伝えていたのに、その患者さんは3か月後に亡くなった。それとは反対に、重症で手が付けれない状態の末期がんの患者さんがいた。「俺は必ず治る」を決意したその人は、何も治療らしいことを受けずに10年以上も生き続けている。病は気からというが、驚かされた事例であった。(堀田)

■■■昨年、中日新聞社の社長になった。すると自動的に中日病院の経営責任者となる。医者だってピンキリなのに、患者はそれが分からない。評価基準も示されてはいない。イギリス特派員時代が長かったので、海外の医療事例も多く経験してきた。評価という意味ではイギリス王室でも日本人には考えられないぐらい厳しい。かのダイアナ妃がドレスを買い過ぎるというので王室予算をカットされたことがあった。開かれた医療、ホリスティック医療に期待している。(小出)

■■■NPO活動の中で、心を病む方たちのために「鍋セラピー」を思いついた。食事を共にして共感できる場を提供しようと考えたからです。次にアルコールも用意するようにしたら、さらに心の奥底にある悩みを打ち明けることができた人がいた。治療・医療の前にできることはたくさんあるように思います。(川崎)

d0160105_10254168.jpg■■■日本の伝統的な文化と日本人の感性が織りなす〝いのち感〟。それは日本というある意味、特殊な風土に根ずく、蒸すような「湿(湿り気)文化」、そして慎ましくなびく陰影に映し出されている。
近代化以降の日本において、美意識・感性としての自然風土の位置が、今ぐらついているように思う。この頃の自殺や凶悪事件をみても、心理的動機もわからない。社会的背景もつかめない。さらには精神的根拠もはっきりしない。そのような悩ましい状況を、伝統的な日本人の感性を呼び戻すことで解消されることを望んでいます。(山折)

d0160105_10303333.jpg■■■和―それ自身、日本的発想であり、縦と横のエネルギーの集積でもある。医学系を基盤とする東西のライフサイエンスを経てきた自分としては、ホリスティックのエネルギーフィールドと合致するものとして「和学」を位置づけてきた。例えば日本人にとって桜の花から連想するものは、「美」「はかなさ」「穏やかさ」「春」「暖かさ」「一年の始まり」など無数あるでしょう。しかし、「桜のよう」と伝えれば受動的感性を遺伝的に持っている日本人には、余分な説明はいらない、それで十分伝わっているのです。(まどか)