by holistic-medicine | 2016-11-12 05:44 | 南日本支部
広島事務局・健康セミナー11月度
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写真は、昨夜に開催された、越智ようこ先生による健康セミナー「音の力」のシーンである。

久しぶりに「荒城の月」や「浜辺の歌」などのメロディ・歌詞の奥深さに触れることができた。

まさに「歌詞を謡う」とは「歌詞に込められた言霊が、メロディという調べに乗って、その場を共有する人の心に響き渡る」ことなのだと感じ入った。

※下記は、国際日本文化研究センターにて、「養生と音楽療法」を研究されている、光平有希氏の論文要旨からの抜粋である。今回の「音の力」の講座での内容と合致する論旨である。
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「貝原益軒の養生論における音楽の役割とは」

人間が治療や健康促進・維持の手段として音楽を用いてきたことの歴史は古く、東西で古代まで遡ることができる。各時代を経て発展してきたそれらの歴史を辿り、思想を解明することは、現代音楽療法の思想形成の過程を辿る意味でも大きな意義を孕んでいるが、その歴史研究は、国内外でさかんになされてこなかった。


この音楽と治療や健康促進・維持との関係については、日本においても伝統芸能や儀礼の中で古くから自国の文化的土壌に根付いた相互の関連性が言及されてきた。しかしこのような伝統芸能や儀礼だけでなく、近世に刊行された養生書の中には健康促進・維持に音楽を用いることについていくつかの記述があることが明らかとなった。(中略)


貝原益軒の養生論における音楽の役割とは、特に能動的に行う詠歌舞踏に焦点を当て、詠歌舞踏の持つ心身双方への働きかけが「気血」を養い、それが養生につながるという考えを『養生訓』から読み解くことができた。また、同時代イギリスにおいて書かれた養生論における音楽療法思想と益軒の思想とを比較してみたところ、益軒の音楽効果論には音楽の「楽」の要素を重視し、音楽が心に働きかける効果を特に重んじているという特徴が見られた。


このように益軒の養生論における音楽効果は、古代中国古典の思想を基盤としながらも、その引照に終始するのではなく、益軒の生きた近世日本の土壌に根付いた独自の観点から音楽の持つ心理的・生理的な効果を応用して、心身の健康維持・促進を図ることを目的として書かれているという点で、重要な示唆を含んでいると考えられる。
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