ホリスティック通信

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NPO法人日本ホリスティック医学協会 Blog


by ホリ協

(2)震災ボランティア活動の紹介 ~岩手


被災地でセルフケア講習会を開催

地震や津波の恐怖を味わい、避難生活を送る被災者が苦しむ目まいや不眠、不安…。
東日本大震災の被災者が抱えた自律神経の乱れやトラウマ(心的外傷)について、
被災者自らがケアする方法を、伝授したいと関西の医療関係者が立ち上がりました。
メンバーは、当協会理事である竹林直紀医師を中心に、医師や看護師、理学療法士、
アロマセラピストやヨガ療法士ら25人で結成されたボランティアチーム。
一行は、5月2日~5日に岩手県入りし、呼吸法やアロマオイルを使った
ハンドマッサージなどを避難所で丁寧に指南されました。

(2)震災ボランティア活動の紹介 ~岩手_d0160105_10304630.jpg被災地でセルフケアを伝えるため準備をする
竹林医師(左上)ら
(甲南女子大で4/30午後に撮影されたもの)





竹林医師は一足早く前日に現地入りし、1日は避難所4ヶ所でセルフケアの
ワークショップを行い、翌日2日には、岩手大学で被災者支援にあたる人を対象に
セルフケア講習会も開催されています。以下、内容を紹介いたします。

【テーマ】東日本大震災 「被災者と援助者のためのセルフケア」 
     体験ワークショップ 『精神生理学的ストレスケア』

【日 時】2011年5 月2 日(月) 会場:岩手大学人文社会学部6 号館

【対 象】臨床心理士・医療関係者・教育関係者・相談関係者・院生・学生

【講 師】竹林 直紀 医師
     ナチュラル心療内科クリニック院長
     アイ・プロジェクト統合医療研究所所長
     NPO法人日本ホリスティック医学協会理事

【参加者】約40 名

・・・・・・・・・・ セミナーの内容 ・・・・・・・・・・

この度の大震災による大きな環境の変化は、心だけでなく身体にも自律神経を介して
影響を及ぼしています。
動悸・息苦しさ・めまい・肩こり・頭痛・不眠・食欲不振・腹痛・下痢などの身体の症状や、
不安・緊張感などの心の状態は、ストレス反応と言われている交感神経緊張亢進といった
自律神経のバランスが崩れた状態により引き起こされています。
また、自律神経は内分泌(ホルモン)や免疫の働きとも密接に関連しているため、
ホルモンバランスが乱れたり細菌やウイルスへの抵抗力が低下したりするなど、
さまざまな病気に影響を与えます。
「精神生理学的ストレス(トラウマ)ケア」は、心身のストレス反応を自分自身の力で
改善していくためのセルフケアの方法です。
医療施設や薬がない状況下でも、自律神経バランスを自分自身で回復することで
さまざまな心と身体の症状を改善することができます。
ワークショップでは、呼吸法、自律訓練法、誘導イメージ法、マインドフルネス瞑想など
の自分自身でできる自律神経バランス回復のための方法を、バイオフィードバックという
生理機能(自律神経機能)モニター機器を使い習得していきます。

・・・・・・・・・・・・・・・ 以上 ・・・・・・・・・・・・・・・

竹林医師が所長を務めるアイ・プロジェクト統合医療研究所(http://www.i-hi-med.com/)では、7月にもセルフケアの第一人者である米国のエリック・ペパー博士にご協力いただき、
岩手県でセミナーを開催する計画があります。

震災から2カ月以上が過ぎ、被災者の方々のストレスの影響も次第に大きくなっています。
一人でも多くの方にセルフケアの方法を広めていきたいと竹林医師らは心から願っています。
by holistic-medicine | 2011-05-30 10:38 | 本部・関東